職員室のドアを開けると、一斉に注目された。それに意に介さず、3人は各担任の前に立つ。
「で?」
「……。」
「凛条君?であってるのかな?」
「……そーですけど」
担任の前で中1らしからぬ態度の湊の後頭部にスパンッ!とやけに清々しい音がした。
「みな?」
「……悠陽、担任は」
「え、もういいって」
「颯夜は」
「ああ、外だけど」
はぁ、と湊はため息をつくと勝手に職員室を出ようとした……のを悠陽に襟首を掴まれた。
「……何」
「先生、コイツ色々やらかすと思いますけど大目に見てやってくださいね」
「え、ああ……」
ニコリ、と誰しもを錯覚させる笑顔に湊の担任は口ごもった。

