ドアを開ける。やはり、沈黙の後に甲高い黄色い声が飛ぶが悠陽はスルー。



一方、湊。先程の一件があったからか、異様な静まりを見せていた。と、いうよりも誰もが声をあげられない。湊が発する不機嫌なオーラが教室を一瞬にして支配したからである。




「みな、何もやってないよな……?」




隣の、颯夜側じゃない方の教室の静まり方が異様過ぎて思わず心配の声を零した悠陽。



それは杞憂に終わるも、どうやら初めから色々間違えたらしいこの3人の中学生活の初日はなんとも言えないことになった。




ーーーー後に、豊央で知らない人は居ないと言われる程有名になった3人の初日であった。