ドアを開けた瞬間、沈黙。しかしすぐに甲高い黄色い声が上がった。もし湊がドアを開けた瞬間こうなったのならばあの反応はあり得る。




「……うるっさ」




そう呟きながら、颯夜は自分の席に向かった。




一方、悠陽と湊。3人別れたが結局は並んだだけ。悠陽は颯夜がドアを開けた瞬間のあの声に苦笑していた。まさか、ここまでとは。




「みな、入れよ」



「……は?」



「顔しかめんな、一緒にドア開けるぞ」



「サボる」



「みーなー?」




騒がしいのが嫌いな湊にとっては一番鬱陶しいことだろうが関係ない。




「……ちっ」



「舌打ちすんな、黙らせればいいだろ」



「……めんどくさ」




仕方なく、ドアに手をかけた。