―はずだった。 君に腕を引かれて君を背中に感じた。 あたしは鼓動が早くなるのを感じて離れ ようとした。 けれど、君は離す気などないかなように強 く腕を掴んでいた。 心拍数の上昇。体温の上昇。 (な、何これ) 今までにないような場面。 「ちぃ。」 「俺、ちぃのこと好きだから」 「え?」 まさかの言葉に耳を疑った。