「興味がないだけですよ」
僕はすんなり質問に答えた。
「嘘〜本城くんって面白いね」
ミキは微笑んだ。
「だって〜本城くんだってパイロットなんでしょ?」
彼女はグラスに口をつけた。
ないのに気付いていないのだろうか。
僕はどうして?、と聞く前に何故知っているのかわかった。
倉田が喋ったに違いない。
「なんか〜研究?だっけ?」
ミキの顔はふわふわしていた。
表現としては適していないかもしれない。
「そうよ」
横に座っていた菊永が代わりに返答した。
それに僕は頷く。
「私たち一般人には何も教えてくれない」
ユイが口を開いた。
その表情は真剣に見えた。
それよりも、元から彼女は僕と似ていてあまり笑わない。
「まだ未発表」
「私たちにも詳しいことは教えられてないの」
菊永の顔もさっきとは違っていて、冷静を装っていた。
でも、確かに動揺している。
何に怯えているのだろう。
僕はそっちの方が気になっていた。
はじめて見た表情。
魅力的だった。



