けっきょく青瀬は
私の家の前までおくってくれて
「ありがとう…」
あたしは何故か照れくさくて
下を向きながらそう言った。
「感謝の気持ちぐらい
笑顔で言えば可愛かったのにな
ほんとお前って残念だよな。」
…ちょっと優しいだなんて思った
あたしが馬鹿だった。
「何が残念よ!
お礼はちゃんと言ったでしょ!
一言、二言多いのよ!」
どっちが残念だっての!
顔が良くても性格がこれじゃあ
ただの 宝の持ち腐れだよ!
「きゃんきゃん喚くな、うるさい。
近所迷惑だろうが、さっさと中入れ」
むっかつくーーー!
一生、こいつにおくってもらうもんか!
「ほんとあんたって
あたしをむかつかせる天才」
そう言って あたしは
舌をべーっと出して家の中に入った
…なんなのよ……あいつは…

