「…うそだっての……おくっていく。」
後ろから小走りで
あたしに近づく青瀬にクスッと笑う。
「最初から素直におくっていくって
言えばいいのに…」
「…黙れ。」
あたしの頭を軽く叩く。
「痛いし!暴力反対!」
あたしが そう言うと
青瀬は 呆れた顔をして
「…暴力とか人聞きの悪い。
ただの しつけだっての……頭悪い犬だな。」
「また犬扱い!!犬じゃないし!
あんたが飼い主とか死んでもいや!」
あたしは 青瀬に向かって
べーっと舌をだした。
「うるせぇよ…バカ犬。」
そんなあたしを横目に
しれっと言う青瀬。
犬、犬って!
あたしは 人間だっての!
……ほんとむかつく…
でも、おくってくれるところ…
ちょっと優しいとか思ったりしたけど…
青瀬が優しいとか…変な感じ……

