なんとかメンバーが集まり、いざ出発したのは11時15分だった。

出発が1時間15分も遅れたおかげで結局カラオケに到着したのは12時を回っていた。

カラオケでは相変わらずのみんなと本当に楽しい時間を過ごした。

それは本当に風のように過ぎ去った。

夜、別れ際に海崎に声をかけた。何気ない会話をした。海外の生活のこと、日本の思い出、今日のことについて…

結局僕は勇気というものを出す勇気というものがないらしい。

今度こそ言いたかった。たった一言

好きだって

彼女は明日の朝飛び立つ。 次会えるのはいつかもわからないのに。

僕は 僕は…

そんな時、海崎が一言つぶやいた。

人生はadventureなのよ

「え?」僕はわからなかった。急にそんなことを言われてもわからなかった。

しかし彼女はそのあと何も言わずに走り去った。

僕はその後、しばらくその場で海崎が走り去った方を見ていた。