そして15分後 海崎はみんなの優しさに包まれて無事、日本に到着した。

それから2週間、海崎は僕達と同じ、荒田中に通った。

とても楽しかった。彼女がここにいることがなんだか不思議で、でも彼女がいる学校の方がなんだか落ち着いた。

彼女が日本に居られるのも1ヶ月。夏休みに入ってからは時が過ぎるだけで、彼女に会うことはなかった。

そんな時、カラオケの誘いがあった。海崎も来るという。

もちろん行かないわけがない!そう思い、僕はその日が待ちどうしかった。

そしてついにやってきた7月30日。朝10時中央公園集合、11時半カラオケ到着。4時解散、6時半中央公園集合、7時花火開始、10時解散。
今日の流れは全て暗記している。

大丈夫 大丈夫 きっとうまくいく。そうたかをくくっていた僕だが、やはりうまくいかないのがC組だ。

集合時刻の朝10時、集合したのはたったの6人。LINEしたら、2人の寝坊に4人が道に迷い、そして8人が時間を間違えていたというハプニング。

みんなどんだけマイペースなんだよっ!

と思いさりげなく顔を向けた海崎は、なんだか前より大人っぽくなっていて、今ではなく、先を見るような眼差しで遠くを見ていた。

そんな彼女を僕はただ風のように見ていた。

そう、この後何が起こるかも知らずに。