『なんで置いていくの...なんでっ』


『ごめんね...』


バタン...と閉まる扉。


『なんでよっ』


ドンドンと扉を叩きながら、泣いている小さな女の子。


手は叩きすぎてだんだんと赤みをおびていた。


『なんでよ...お姉ちゃん...』


扉を叩き疲れた女の子は、扉の前に座り込んだ。


『お姉ちゃんのばか...』


–––
––––


「はぁ...はぁ...」


ガバッと布団をめくり、起き上がる。


夢か…。


ひさびさに見た小さい時の夢。


寝巻きを見ると、汗をかいていた。


寝起きの悪い夢。変な汗かいてるし。
さっさと着替えよ。
その前にまずシャワーか。


バタン...と扉が閉まった。