恋をした。 晴れた青空に 真っ直ぐ伸びる 飛行機雲。 瞳に映るのは 青空に溶けた、君で。 春の風のような 夏の太陽みたいな 秋の紅葉のような 冬の木漏れ日みたいな 君のその笑顔に あたし、恋をしました。 口では恥ずかしくて 言えないから。 指先に、想いを込めて。 『スキ』 君に、伝えたい。 ――――伝えたいんだ。 ぎゅっとペンを握り、震える文字を綴る。 そして同じように 神楽くんの机に丸めた紙切れを投げ込んだ。 ドキドキはもう、すでにピークを越えていた。