…あたし、決めたんだ。
もう玲には頼らないって。
そう言ってしまうと、何だか聞こえは悪いけど
これは、あたし自身が乗り越えなきゃいけない事で。
あたしは、いつも
誰かに助けられてもらってばっかりだったから。
この恋は、自分で守りたい。
自分の手で、掴みたいんだ。
強く、なる為に。
弱かった自分と、決別する為に。
その分、冬休みたくさん泣いたから
もう大丈夫。
「あ、神楽おはよー!」
「おう、久しぶり!」
ヘッドフォンを外し、神楽くんが教室へ入って来た。
その手には、あたしが誕生日にあげたウォークマン。
…大丈夫。
それだけで、あたしは幸せだと言えるから。
「おはよ、菊井。」
その笑顔があれば、いくらだって笑っていられる。
「おはよう、神楽くん!」
そう、笑っていれば
涙だって、悲しみだって
きっと、超えられるんだ。

