恋 文 日 和



「うー、寒っっ!!」

コンビニで温かい紅茶を買い外に出ると
びゅう、と音を立てた風が、容赦なくあたしたちを吹き付けた。


「あの二人遅いんだけど!」

寒さからか、少しイラついた様子で玲が言う。



あたしは被っているニット帽を
耳がすっぽりと収まるように下げた。


そんな時

「きゃ、」

どん、と背中を押され
その拍子にふらついた体。


だけどそれは転ぶ寸前で
誰かの手によって支えられた。

「大丈夫?」

「……桜井くん、」


視線を上げると
そこには鼻を真っ赤にした桜井くんが居て。

「ちょっと、遅いんだけど!」

すぐさま玲の罵声が飛ばされる。



「こっちの台詞だアホ!俺はもう神社に居たんだっつーの!」

「あ、そうなの?」

「そうなの?じゃねーよ。ったくよー。」

「あはは、ごめんごめん。これあげるから!」

玲がホッカイロを桜井くんに渡した。


「んとに、お前は調子いいよなぁー。」

そう言う桜井くんの笑顔が優しい。



この二人は、想いがすれ違ってるはずなのに
どうして、こんなに通じ合ってるんだろう。

羨ましい、な。