涙が、決壊した川のように流れてくる。


テレビから流れる
クリスマスソングが、やけに不釣り合いにあたしに聞こえた。



『じゃあ、あたしが聞いてあげるって!』


…玲、でもね?

信じていたかったの。
この気持ちを、想いを。


神楽くんの笑顔を。



信じていたかった。



だけど―――……


『美咲、どこにいんの?』



けど、もう限界かもしれない。

傷が広がってゆくばかりで、一向に塞がりそうにないんだもん。
一向に、治りそうにないよ。


「……もぉ、やだぁ……、」


揺れる視界に
プレゼントのウォークマンが映って。



『ありがとう。』

そう言ってくれた、神楽くんの笑顔を
涙が飲み込んでしまった。




もう、限界だよ。
神楽くん――――……