恋 文 日 和



…喜んでくれた。

神楽くんが、笑ってくれた。


ウォークマン、大切にしてくれるって。
ありがとう、って。



……どうしよう。
あたし、今すんごく泣きそうだ。


悩んで悩んで
たくさん、試行錯誤して
懸命に選んだ、神楽くんへのプレゼント。


それが、神楽くんのモノになって
神楽くんの毎日に、溶け込んでゆく。



嬉しくて、幸せで。
泣いちゃいけないと思う程、目頭が熱くなってくる。


ううー、我慢しろ、あたし!
泣いたら、神楽くんに変に思われちゃう。

でも…。
嬉しすぎるよぉ……。





ぐっと唇を噛み締めていたその刹那。



突然鳴り響いた携帯電話。

「あ、今度は俺だ。俊介かな。」


手を伸ばし、笑った神楽くんは
二つ折りの携帯を開いた。



だけど、画面を見たその瞬間
神楽くんの顔から笑顔が消える。




「神楽くん…?」