「そっか。瀬宮、何だって?」
「な、何かコンビニが混んでるとかで、遅くなるって!」
って、コンビニが混む訳ないじゃんっ!
しかもこんな時間にっ!
口から落とされた出任せに、心の中で突っ込んでみる。
ふーん、と返事をした神楽くんは何事もなかったかのように
再び視線をテレビに向けた。
その横顔に、ほっと胸を撫で下ろす。
…こんなんじゃ、玲たちが戻ってくるまで
全然心臓が保たないよぉ!
そう思ったのも束の間で
「あ、そう言えばさ、」
と、話を切り出した神楽くん。
鼓動は一向に落ち着く暇がない。
テレビから
あたしに目線を移した神楽くんは
頬杖をついて尋ねてきた。
「菊井、好きな人とどうなの?」
「…へっ!?」
まさかそんな事を聞かれると思ってなかったあたしは
相当間抜けな声が出てしまった。

