恋 文 日 和



チッ…チッ…チッ…


時計の音が
先程よりも増して、やけに大きく部屋に響く。

ついでに言うと
あたしの心臓もこれでもかってくらいに煩くて。




「俊介たち遅いなー。」

「そっ、そうだね!」

秒針が、まるであたしを焦らせるように時を刻んでゆく。



長い針が差す数字は10。

あと10分もすれば
神楽くんの誕生日が来てしまう。



ど…どうしよぉ…。

冬だというのに
顔を中心に、体が熱くて。

体の全部が心臓になったみたいな、ありえない緊張感があたしを包んだ。



二人きりになった神楽くんの部屋で、彼は途切れる事なく話を振ってくれるけれど

正直、何を話したのかすら覚えていない。




…緊張しすぎて
口を開く度、喉から心臓が飛び出そう。