恋 文 日 和



それから、あたしは考え抜いた末に
神楽くんへのプレゼントはウォークマンをあげる事に決めた。


登下校する時はいつも、音楽を聴いている神楽くん。

以前、一度だけ
『ウォークマンの調子悪い』と言ってたから。



誕生日はまだまだ先なのに
2週間も早く、買ってしまった。


綺麗にラッピングされたプレゼントが、何だかくすぐったい。



喜んでくれるかな?
毎日使ってくれるかな?

そんな事を考えては、緩む顔が抑えられなくて。




単純だと言われても構わない。

単細胞だと笑われてもいいの。



神楽くんの誕生日を、一緒にお祝い出来る。

それだけで、今までの悩みなんか吹っ飛んでしまったんだもん。



もちろん、美咲さんが気にならない訳じゃない。

思い出す度に胸は痛むけれど、もうマイナスに考えるのは止めた。



あたしは、神楽くんが好き。

だから、彼と居られる時間を
悲しい気持ちじゃなく
楽しい、幸せだと思えるように笑っていたいんだ。


神楽くんの笑顔に負けないくらい
とびっきりの笑顔で。


そうすれば、悲しくなったりなんてしないはずだから。