玲のその一言に、ぐっと言葉を飲み込んだ。
街中のファーストフード店。
たまに見かける、制服姿のカップル。
この中に、どれだけ
お互いを大切に想ってるカップルがいるのだろう。
「あたしは、」
呟いて、玲に視線を上げる。
「あたしは…誰も、傷ついて欲しくない。」
「…日和、」
どうして、みんながみんな幸せになれないの?
どうして、想いは
すれ違ってしまうのかな。
俯いた瞬間、神楽くんの笑顔が浮かんで。
涙を堪え静まり返った空間で
玲が、躊躇いがちに言った。
「…誰も傷つけたくないなんて、そんなの不可能だよ。」
「………………。」
『後悔してる、友達って関係を…選んだ自分に。』
あの日の桜井くんの言葉が、あたしの心を痛ませる。
「日和…、誰かが傷つくのは、仕方ないの。」
わかってるのに、そう思ってしまうのは
どうしてなんだろうか。

