「お願いします!俺からもちゃんと言っておきますから!」
扉一枚隔てた向こう側から、神楽くんの声が聞こえる。
だけど、あたしの視界には
リサさんが居て。
「ちょっと来て。」
そう言われ、俯き加減で洗面所まで付いていくあたし。
もう、何が何だかわからない。
ダン!!
「きゃ、」
洗面所に入ると、あたしを押したリサさんが壁に手を付き目の前まで迫ってきた。
その顔が怖くて、思わず肩に力が入る。
「これで、わかった?」
「え…?」
壁とリサさんに挟まれたあたしは、状況判断が鈍っているらしい。
リサさんの言葉の意図が掴めない。
何も答えないあたしに
「迷惑だって事。神楽くんだって、本当はそう思ってるのよ。」
気が付かないの?と呟いたリサさんは、呆れたように壁から離れた。
「神楽くん、このままじゃクビになるかもね。」

