君へ〜私が送る最後の手紙〜

「はい、行ってらっしゃい。気をつけてね。帰りはお母さん、遅くなるから。」

───『帰りはお母さん、遅くなるから。』
いつもの事なのにいちいちいう必要あるのか、これがいつも不思議だ。

「わかりました。お母さんも気をつけてくださいね。」

まるで、執事と主人みたいな会話。
でも、これが私の家の日常。

私はたまたま、いい家のこに産まれた。
私はたまたま、頭が良く育った。
私はたまたま、ピアノが上手く弾けた。
そうやって、思ってきた。