あれから、スイのところに戻りそびれ次の日訪ねると、スイはすっかり復活していた。
それが、やっぱりカインのあの熱と通じているように思えて私の心は乱れた。
考えるのはやめるって決めたのに。
あいつの事は、もう関係ない。
そう思うことに決めたんだ。
「ももちゃんッ!」
「ス、スイ・・・」
甘えるように抱きついてきたスイをふらつきながら抱きとめる。
無邪気なスイが戻ってきて、ホッとする。
「もう、体調はいいの?」
「うん!すっかり!言ったでしょ、僕らの身体は人間とは違うんだ」
「そっか・・・」
スイたちは知らない。
スイたちが負う怪我によって、カインがどれほど苦しんでいるのか。
でも、それを知ったところでどうすることもできないのかもしれない。
「ねぇ、あの日襲ってきた黒い羽の人って・・・」
「・・・あれはね、悪神って言って、簡単に言えば悪い神様ってとこかな」
「悪い神さま・・・」


