でも、やっぱりこのままじゃ・・・。
さすがに心配だ。

やっぱり、誰かを呼んで来よう。



私はそう思い立ち立ち上がると部屋を出ようと踵を返す。
歩き出そうとしたその時、突然腕を引かれ引き止められた。



「え・・・?」





私の腕を引くのは、もちろんカイン。
ベッドから伸びた熱を帯びた手が私の腕を掴んだ。




「・・・行くな」




小さく、消え入りそうな声が響く。




「いくなって・・・」

「側に・・・。お前に側にいてほしい・・・」




弱々しくこめられた力。
側にいてほしい、なんて・・・。
こんな弱々しく言われたら私・・・、調子狂っちゃうよ。



カインなんかにそんな事言われたって、嬉しくなんてないはずなのに。