「・・・なにを・・・しにきた・・・」

「え?」

「医務室に・・・戻れ・・・」



うっすらと瞳を開けたカインはそう言うとだるそうな体を起こす。
私がその体を支えようと伸ばした手は、冷たくあしらわれた。



「私より、あんたの方が・・・」

「うるさい・・・。黙って出て行け・・・。この事は・・・他言するな」

「他言するなって・・・、どういう意味?」




拒絶されている。
“俺の嫁だ”って言ったくせに。

私を寄せ付けようとしない、そのオーラに私は戸惑う。




「誰かに、言ったら・・・、お前を殺す」

「え・・・」



そう言いながら立ち上がる。
フラフラと部屋の奥に歩いて行こうとして躓き、身体が倒れこむ。




「危ない!」



私は慌ててカインの身体を支える。
触れた身体は、ひどく熱くなっていた。