私は、スイの目が覚めたことを知らせるため部屋を出た。
歩きながら、スイの話を思い返していた。
皆の命を握っているカイン。
そして、皆の傷を一身に受けているカイン。
それが、総紳だという。
自分が死ねば、この天界は崩壊すると知り。
自分が、すべての神の命を握っていると知り。
彼は、どんな思いで日々生きているんだろう。
もし、私だったら・・・。
「怖い・・・」
怖い。
生きることが。
なにかを、することが。
なにかをすることで、誰かを死なせてしまうかもしれない。
自分のせいで、誰かの命が失われるかもしれない。
そう思うだけで、怖くて動けなくなる。
命の重みが、全身にのしかかってくる。
息が、できない。
苦しい――――――。


