「もう一度目を閉じたら目を覚ますかも」



うん。
きっとそう。

私は急いでその場に横になると静かに目を閉じた。



「おい、なにしてる」



男の声がまだ聞こえる。
煩いわね、黙っていてよ。
私この夢から覚めるんだから。



「おい」



だから、煩いってば。



「おい、聞いてんのか」




・・・・・・・。




「ああ、もう。うるさいわよ!目が覚めないじゃない!」



いい加減うるさくって、身体を起こして抗議する。
男は、私に言い返されたことが気に入らないみたいで眉をしかめた。

よく見ればいい男だ。