「お前も、ケガをしてるんだ。もうしばらく寝ていろ」



カインに言われたけど私はベッドから起きだしスイのベッドの横にある椅子に座った。
カインのいう事なんか聞かない。




「おい」

「うるさいな。私の勝手でしょ!スイは私のせいでこんなケガを負ったんだから。スイが目を覚ますまで側にいる」

「お前、頭だって打ってるんだ。安静にしておけ」

「あんたには関係ないでしょ!自分が助かれば、他の人がどうなろうとどうだっていいんだから!私がどうなったって、別にいいんでしょ!」




厳しくそう言い放った。
私の言葉に、カインは言葉を噤み眉を寄せた。



「勝手にしろ」



そう言い残して、部屋を出て行った。
あんな奴、知らない。


あんな、冷徹で最低で。
人を犠牲にして自分が助かろうとする人なんて。



なんであんな人が、神のトップなんだろう。





「・・・ごめんね、スイ」




そっとスイの手を取り優しく握りしめた。