そんなカインたちを庇うように、飛び出して行ったのは、ヨウさんやフウカちゃん。
スイやライも戻ってきた。
いったい、なんなの?
「カインさま、こちらへ」
シモンにそう促され、カインはさっさと奥へ連れられていく。
「逃げるのか、総神!自分のためなら、他のものを犠牲にするか!」
「カインさま、聞いてはいけません。早く」
一瞬、足を止めたカインをシモンが連れて行く。
バタン、と扉は閉じられ、カインは扉の向こうに消えていった。
「可愛そうだなぁ。貴様らはただの盾としか思われていないんだ」
「うるさいな!カインを護るのも、僕らの仕事だからね!安全なところにいってくれてる方が、僕らだっていいんだ!」
スイが剣を抜きながら叫ぶ。
一触触発の空気。
私は、こそっと身を潜めた。


