「明日は、9時より天上界の視察があります。ですので、7時にはお迎えにあがりますね」
「ああ・・・」
突然声とともに扉が開かれる。
私は慌てて電気を消した。
どうしよう!
私は思わず、机の下に身を潜める。
どうにか、やり過ごして見つからないように逃げなきゃ。
「・・・」
「カインさま?」
「いや。今日は疲れた。すぐに休む。お前ももう下がっていい」
「かしこまりました。では、明日」
カインはシモンに指示を出すと、シモンはそう言って部屋を出たようだった。
静けさが戻ってきた室内。
カインが歩く衣擦れの音だけが聞こえる。
ゆっくりと、カインがこちらに近づいてくる。
多分、この先がベッドルームになってる。
寝るにはこの横を通らなくちゃいけないんだ。
私は息をひそめる。


