「俺に、殺されるつもりだったのか」
話を切り替えるようにカインがデモンに問う。
デモンは、少し考え込み顔をあげた。
「それでいいと思った。なにもないなら、この世にしがみ付く意味もないと。でも、一人で死ぬのは怖かったんだ。だから、お前の前で、お前の手で殺してほしかった」
「俺は、まんまと乗せられたという事か」
「お前が羨ましかった。なんでも持ってるお前が。一人じゃないお前が」
恋い焦がれた。
その手には、確かにあるのに。
それに気づかず。
他人の持っているそれに、目を奪われ。
「俺は、お前が羨ましかったのかもしれないな。今思えば、だが」
「え・・・?」
デモンの言葉を聞き、カインがそう答えた。
きょとんと目を丸くするデモン。
「俺はずっと、自分が敷かれたレールの上をただ歩かされているだけだと思っていた。ただ護られ、自由もなく、側にいるモノも決められて」


