「同じ日に生まれた、兄弟?」
ミイナさんはすぐに手当てされ一命を取り留めた。
私たちは大広間に集まり、それぞれの誤解を解くための話し合いをしていた。
「え、カインたちは知らなかったの?」
「初耳だ」
顔を見合わせるカインとみんな。
「俺たち神は、新しく総紳が生まれた後にその総紳の力によって生まれる神だ。だから、カインが生まれた時の事を知っていなくてもおかしくはない」
ライの言葉に納得する。
生まれる前の事なら、教えてくれる人がいなければ知らなくても当然。
「でも、誰も教えてくれる人いなかったの?」
「おそらく、隠されていたんでしょう。忌むべきものとされてすぐに存在を消し去ろうとしたくらいですから」
私の疑問に、ヨウさんが答えてくれる。
そっか。
デモンは、それをシモンさんから聞いて知ってた。
でも、カインには知らされなかったんだ。


