「急いで手当をしましょう。デモンさま」
「シモン・・・」
「私がおります。デモンさまには、私もミイナもついております。デモンさまが今おっしゃったように、私たちもデモンさまには死んでほしくありません」
強く伝わる想い。
こんな風にしか伝えられなかった。
それは悲しいことかもしれない。
皆が傷つき悲しんだ。
苦しんで、いらない涙もたくさん流れた。
「俺は・・・」
「生きてください。シモンさんのためにも。ミイナさんのためにも。二人を悲しませたら、許しませんから」
私ははっきりとそう言った。
「・・・すまなかった」
デモンが、小さく謝った。


