「俺が憎いだろう。お前の愛する者を俺が殺した。最期を看取ってやったのも、この俺だ」
「・・・っ」
「お前は、愛する者も信じられず、看取ることもできん、哀れな奴だ」
煽るような言葉。
どうして――――。
そんな事言ってどうしようというの。
なんの意味が。
「デモンさまは、死ぬおつもりだ」
「え―――――」
隣に立ったシモンさんが表情を硬くしそう言った。
死ぬ――――?
どういう・・・。
「デモンさまは、死に場を探していた。天界に見捨てられ殺されそうになっていたところを助けたのは私です」
「シモンさんが・・・?」
「私は、あの方に生きてほしかった。絶望に孤独に押しつぶされていたデモンさまに復讐という目的を植え付け生かし、ここまで支えてきた」
シモンさんが悔しそうに眉を顰めながら話を続ける。


