皆、目を見開き、わなわなと震えている。
違う。
皆、私生きてる。
「ウソよ!私、ちゃんと生きてる!みんな!」
声を張り上げるけど、こちらの声は向こうには届いていないみたい。
どうしよう。
私のせいで・・・。
「きさまぁぁぁぁぁ!!!」
カインが怒鳴り上げながら剣を抜きデモンに向かって行く。
デモンは武器も出さずカインが迫りくるのをただ待っていた。
大きく振りかざし大振りに振り下ろしたカインの剣をひらりとかわす。
カインは頭に血が上っているのか、無理やりに剣を振り回している。
デモンはそのどれもをひらりとかわしていった。
「ももこは、関係ないだろ!お前の目的は俺じゃないのか!」
「その顔が見たかった。貴様が絶望に打ちひしがれ怒り狂う様を」
そんなことをしてなんになるの。
そうやって奪った物で幸せになれるって思ってるの。
間違ってる。


