「ももこはどこだ!」
張り詰めた声が響く。
カイン・・・!
私は精一杯窓に近づき覗き込む。
カインが、皆を連れてこちらに向かっている。
どうして・・・。
「ももちゃんを返して!」
スイ・・・。
みんな・・・。
私の事、助けに来てくれたの?
私の疑い、晴れたってことなのかな。
「残念だが。少し遅かったようだな」
冷たい声が響き。
デモンが頬るように何かを投げた。
あれは・・・。
「女は、死んだ。救ってやろうとはしたがな。残念だ」
少しも心のこもらない声で。
投げたのは、さっき切り落とした私の髪ね。


