後を追うも虚しく、扉は閉ざされガチャリと音を立て鍵がかけられたことを知った。
ここで見ていろ。
デモンはそう言った。
ここから、どこかが見えるというの?
辺りを見渡すと、ある一角に窓を見つける。
「あそこ、外が見えるかな・・・」
賭けより覗くと、その先は外。
天上界と違い、どんよりと暗く不気味だ。
まるでデモンの心を表しているようで。
「お願い・・・、思い直して・・・」
争いなんて、無意味よ。
戦ってはダメ。
しばらく見ていると、デモンの姿が現れた。
こちらに背を向けて立っている。
「来たか」
デモンの声。
ここにいても、声が聞こえる。


