「でも。カインも、最初カインの事信じられなくて、反抗ばっかしてた私の事を最後まで護ってくれた。そんな私を許してくれた。だから、私もカインを許すの。護りたいの」
「気に入らん。なぜあいつばかり」
「あなたにだってあるはずよ!なにもないなんて、絶対ない!見えていないだけだわ!」
「貴様になにがわかる!」
張り裂けんばかりの声で怒鳴られ、ビクッと身体を震わせる。
デモンは、険しい表情で私を睨みつけると私の腕を乱暴に引き寄せた。
「貴様はここで見ておれ。あれが苦悩に満ち、のたれ死んでいく様を」
「や、やめて!お願い!やめてったら!」
「黙れ」
デモンは私の髪を掴むと躊躇いなくジョキンと切り落とす。
「選別としてあいつらにくれてやる」
「・・・っ」
地面に突き飛ばされ床に倒れこむ。
カツカツと音を立て出て行く姿を私は引き止めることができなかった。
カイン――――。


