「気分はどうだ」
「・・・最低です。もうこんな事やめてください」
きっぱりとそう告げる。
負けない。
「言いたいことは、それだけか?」
「こんなことしたって、無意味です!兄弟で争い合うなんて、もうやめてください!」
「兄弟?ふざけるな。あれと兄弟などと虫唾が走る」
「でも、同じ日に生まれたんですよね!?だったら、兄妹も同然―――」
「ならば、なぜこんなにも違う。あいつだけがのうのうとすべてを得て。俺には何もない」
憎しみ。
恨み。
憎悪。
いろんな感情が渦巻いている。
「でも、それはカインのせいじゃ―――」
「なぜそこまであいつを庇う。お前の事を信じることもなかったやつを」
「それは――――」
それは、確かに辛かった。
悔しかった。
けど。


