「カインだって・・・、ただ、・・・幸せだったわけじゃない・・・。カインだってカインなりに・・・悩んで苦しんでる」
「それでも、すべてを持っている」
「カインは・・・そのことを知っているの?」
「知らんだろうな」
同じ日に生まれ、こんなにも道が分かれてしまった二人。
でもそれは、カインが悪いんじゃない。
黒を忌むべきものとして、消し去ろうとした人が悪いんだ。
それなのに。
「恨む相手が・・・違うでしょう」
「ふん、元凶どもはもうすでに消している。あとは、あいつだけだ」
「え・・・」
話は終わりだというように踵を返しいってしまう。
どうして話してくれたんだろう。
知ったところでなにができる・・・か。
でも私は。
最期までもがいていたい。
もう逃げないって決めたの。


