「かはっ」
息が。
急に入り込んできた空気にむせ返る。
微かに目を開き見上げたデモンは、とても冷えた表情をしていた。
どうしてそこまで。
そんなことを聞いたところで答えてくれる気はしないけれど。
なにが、ここまで彼を追い詰めているのか。
きっと、理由があるはずだ。
理由がなければ、恨み、なんて・・・。
「奪ってやる。なにもかも」
「・・・っ、はっ・・・・ぁっ・・・。ま・・・って・・・」
ようよう絞り出した声。
体中痛くて、苦しい。
それでも、このままいかせるわけには。
私になにが。
できることはないか。


