「遅い、なにをしていた」



部屋に入った途端、厳しい声が飛んだ。
ビクッと肩を震わせ顔をあげると、厳しい表情のあいつ、カインがすでに座って待っていた。



「申し訳ございません。呼びに行くのが少し遅れてしまいまして」



モリアが深々と頭を下げた。
きっと、私を庇ってくれてるんだよね。



「少しくらい、待ったっていいでしょ」



私は急いで席に着いた。
背筋を伸ばして唇を噛みしめる。



「ふん、次からは気をつけろ」

「・・・覚えとく」




私の前に料理が運ばれてくる。
どうしよう、ナイフとフォークでなんて食べたことないよ。

どれから使ったらいいの?


戸惑いながらとりやすいナイフとフォークをとる。
でも、うまく使うことができず、口に運べず戸惑う。