――良くやった



デモンが言った言葉に、絶望を感じた。




――どうやって?最初から俺の従順なる僕さ




そんなことあるわけないと。
初めから、俺はこの男の想いのままになっていたというのか。



自ら選び取ったものだと思っていたのは、すべて間違いだったと。
まんまと、そう乗せられていたと?



とんだ茶番だ。



悔しさに顔を俯かせ、拳を固く握りしめる。




突然。
なにかに突き飛ばされる感覚にバランスを崩した。
膝のあたりに重みを感じハッと顔をあげた。



そこには、背中にナイフが刺さり横たわるももこの姿。