「な、なんでっ」

「カインが帰してくれるって言った?」

「それは・・・」

「じゃあ、無理だね」




天使みたいな可愛い顔して、笑ってひどいことを言う。



「人間界には、勝手にいっちゃいけないことになってる。だから、人間界への扉の鍵はカインしか持ってない」

「それじゃあ・・・」

「カインの許しがないと行けるわけないってこと」




そんな。
じゃあ、帰るにはやっぱりあいつをどうにか説得するしかないの?



「そんなぁ・・・」

「でも、総紳の奥方なんて、ものすごく名誉なことなんだよ!喜ぶべきことなのに」

「冗談じゃないわよ!結婚するにしたって、好きな人としたい!」



あんな、俺様強情男なんてお断り!
ああもう、ほんとどうしたらいいのぉ!