「この下はね、天界人が住んでるんだ」
「天界人?」
「そう。姿は人間に似てるよ。背中に羽があるくらい」
「羽・・・」
羽って、天使みたい。
でも、違うってことだよね。
「じゃあ、天界には神と天使と天界人が住んでいるの?」
「そうだよ!大正解!」
「そっか」
理解はできるけど、なんか夢物語みたい。
でも、いま目に見えてるこの世界が現実なんだよね。
どうやったら元の世界に帰れるんだろう。
「今日は無理だけど、今度連れて行ってあげるね」
「う、うん・・・。でも、私、帰りたいんだけど」
「帰るって?人間界に?無理だよー」
「えっ!?」
今サラッと無理って言った?
ねぇ、言ったよね、今。
ちょっと、なんで!