「そんなことは、どうでもいいでしょう。買い物はいいんですか?」

「あっ、よくない。選ぶから。ちょっと待っててください!」




せっかく買い物に来れたんだもの。
なにかゲットして帰りたい。


一つ、と思うと目移りしてしまって選べない。
優柔不断な性格がここに来て発揮。



「ああ、どうしよう・・・。これもかわいいし・・・。でも、これも・・・」

「少し、外しますがよろしいですか?」

「え?あ、うん。お金はもらってるし、買ったら出るね」

「はい。外でお待ちしています」



シモンさんはそう言うと外に出て行った。
私は改めて可愛い雑貨を選び始めた。


悩みに悩んで一つだけ選んだのは、小さいランプ。
ステンドグラスになっている球体の可愛いランプだ。



「ありがとうございました」



店員さんに見送られ店を出た。
きょろきょろと辺りを見渡す。

シモンさんの姿が見当たらない。