「大丈夫だったか」

「う、ん。カインが、来てくれたから」



もう怖いなんて気持ち吹き飛んでしまった。




「すまない。気づくのが遅くなった」

「ううん、ありがとう・・・。助けてくれて」




カインは、いつも私を助けてくれる。
護って、くれる。


私にそんな資格ないのに。
護ってもらう立場にいないのに。



本当は、私がカインを護らなくちゃ。




安心したら、なんだか眠くなってきた。
だめ、眠ってしまったら。
カインに迷惑をかけてしまう。

ちゃんと、自分の足で歩いて帰らなくちゃ。



それでも、カインの腕の中はホッとして私の意識は微睡の中に落ちていった。