「だっさ」
上から降ってきた声。
だ、ださいって言った!?
失礼すぎる声に顔をあげると、そこには初めて見る人。
金髪の短髪をツンツンと立てて、前髪を赤いピンで真上にあげている。
服は黒のチャイナ風で、服の止め紐は真っ赤。
短パンで、ブーツを履いたなんだか不思議な男の人だ。
「お前、人間なんだってな」
「はい?」
「カインが人間を拾ってきたって、噂だぜ」
「拾ったって、人を犬みたいに言わないで!」
ケラケラ笑う男に頭がくる。
ここには、こんな失礼な奴しかいないわけ?
「あんた、誰」
「俺は、雷ノ神。ライだ」
「雷ノ神・・・?」
「で、お前はいつまで這いつくばってるつもりだ?まぁ、お似合いだけどな」
・・・優しく手を差し伸べてくれるとか、ないわけ?
まったく、レディには優しくしなさいよ。
仕方なく私は自分で立ち上がる。


