「お前・・・」
カインが驚いたように呟く。
私は、力強く頷き言葉を繋ぐ。
「今まで、私ずっと被害者だと思ってて、なにも知ろうとしなかった。逃げてばっかで、本当に酷かったと思う・・・」
すぐにすぐ、すべてを受け入れられるわけじゃない。
「嫁だって言われることには、まだ抵抗があるけど。ここにいる理由を知って、もう、逃げたくないって思ったの。皆の優しさを、素直に受け入れられる気がするの」
「ももちゃん・・・」
勝手なことを言っているって、わかってる。
それでも、私・・・。
「勝手な私を、また受け入れてくれますか?」
深々と頭を下げて目を固く瞑った。
皆の答えが怖い。


