カインと面会ができたのはそれから一時間ほどたったころだった。
揺れも収まり、カインの状態が持ち直したと医師から面会の許しが出た。
私たちは、眠ったままのカインの側に立つ。
カインの身体は包帯でぐるぐる巻きにされ、たくさんの管が身体から伸びていた。
痛々しいその姿に胸が痛む。
「カイン・・・。ごめんね・・・。ごめん・・・」
カインの手に触れながら何度も謝る。
今更だ。
そう思いながら。
みんなが気を遣ってくれて席を外してくれた。
2人きりになった部屋で、眠るカインの側に座り祈るように手を握る。
触れたカインの手はとても冷たくて不安になる。
先生は持ち直したからもう大丈夫だと言っていたけど。
顔色だって青いし、呼吸も浅い気がする。
大丈夫、なんだよね?


