静まり返った室内。
揺れは相変わらず続いていて外からは嵐の音も聞こえる。

それでも、不気味なほどの静けさが漂っていた。



「私が・・・ここにいる理由って・・・」




ライの言葉を思い出す。
私がここにいるのは、カインのせいじゃなくて、カインのおかげだって。
それと関係あるの?

ライをチラリと見ると気まずげに視線を反らされた。




「ももこちゃん。・・・君が今ここにいなければ、君がいた場所はここじゃない」

「それ、前に・・・」

「君がいた場所は、霊界だよ」

「え・・・・・・?」




思わぬ言葉に言葉を失う。
霊界って、どういうこと?

引きつった表情でイセさんを見るけど、それは真剣な瞳で。
嘘を言っているようには思えなかった。




「え、どうして・・・」

「ここに来る前の事、覚えていない?」